日産自動車(横浜市西区高島1)とディー・エヌ・エー(東京都渋谷区渋谷2)は共同開発中の無人運転車両を活用した新しい交通サービス「Easy Ride(イージーライド)」の実証実験を、みなとみらい21地区と関内地区周辺で実施している。
走行中の車両の状況をリアルタイムで把握できる遠隔管制センターの様子
実証実験は2回目で、前回は2018年3月にみなとみらいの主要施設を結ぶルートで実験車両を使って行われた。今回は実施エリアを拡大し、専用の配車アプリから希望の目的地をオンデマンドで指定できるようにする。実施は2月19日からで、公式サイトで募集した一般モニターが参加する。
モニター利用者が、専用の配車アプリから希望の目的地をオンデマンドで指定すると、配車が確定し、あらかじめ設定されたルートを走行する実験車両への乗車が体験できる。実験車両は自動運転で走行し、運転席にはスタッフが乗車する。
アプリで目的地の設定から、配車、支払いまでを簡単に行え、誰もがどこからでも好きな場所へ自由に移動でき、遠隔管制システムにより、無人運転時でも安心して利用できるサービスを目指している。訪日外国人も利用しやすいように多言語対応も予定。2020年代の早期に本格サービスの提供開始を目指している。
実験実証は、横浜市経済局が設けたIoT、ビッグデータ、AI、ロボットなどを活用するビジネスのプラットフォーム「I・TOP 横浜(IoTオープンイノベーション・パートナーズ)」の取り組みの一環。市では、持続可能なモビリティサービスや、地域交通課題の解決を目指した革新的な実証実験に対して、公共施設管理者や地域との調整などの支援を行っている。
経済局新産業創造課の高木秀昭課長は「今回は実施エリアの拡大や乗降場所をオンデマンドで指定できるなど、より本サービスに近い形で行われる。横浜の地域交通課題の解決に資する持続可能なモビリティサービスの実現につなげていきたい」と話している。
実証実験期間は3月16日まで(日曜、月曜を除く)。