関内、馬車道、日本大通り地区で、傘のシェアリングサービス「アイカサ」が始まった。非営利型任意団体「横浜アイカサ」(横浜市中区)が9月から1年間、実証実験として、歩行者の移動状況などの利用実態などを調査し、地域活性化につなげていく。
「アイカサ」は、傘に貼られているQRコードを読み取り、LINEの決済サービスで支払うことで、3桁のパスワードが発行される。その数字を傘にあるダイヤルと合わせることで、傘が使えるようになる。
傘をレンタルする傘立てがあるスポットは現在、シェアオフィスや店舗など15カ所で、今後、店舗やオフィスビル、ホテルやマンションなどへ設置を進め、実証実験期間中に100カ所のスポット設置を目指す。使用する傘は「I ☆YOKOHAMA」のロゴが入る横浜専用デザインで、1,000本を用意する。
「アイカサ」は、国内で年間8,000万本が販売されているというビニール傘の消費を削減することで、環境改善につながればと、2018年12月にベンチャー企業の「ネイチャー・イノベーション・グループ」(東京都渋谷区)がサービスを開始。JR東日本スタートアップなどと資本業務提携を締結し、渋谷区や福岡市などを中心に全国で450カ所以上にアイカサスポットを設置している。
関内周辺地区では、「アイカサ横浜」が、「ネイチャー・イノベーション・グループ」とフランチャイズ加盟契約を締結して展開する。売り上げの1%は環境活動に寄付される。
横浜展開のイメージキャラクターには馬車道発のアイドルグループ「ポニカロード」の港ゆきさんが選ばれ、イメージソング「アイアイ傘」で、サービス拡大を応援していく。
横浜アイカサ副代表の高山智司さんは「市庁舎移転や、イノベーション推進のハブとなるベンチャー企業成長支援拠点の開設、横浜スタジアムがオリンピック会場になるなど話題が多く変化し続ける街・関内エリアでサービスを開始する。傘がいつ、どこで借りられ、返却されるかなどのデータを分析し『雨でも楽しめるまちづくり』にも貢献していきたい」と話す。
利用料金は、24時間で70円。月額420円で何度でも借りられるサブスクリプション型サービスでも利用できる。支払はクレジットカードとLINE Payに対応する。