横浜ワールドポーターズ(横浜市中区新港2)で9月23日、障がいのある人も一緒に楽しむ観光をテーマにした「シンポジウム 市民がつくるバリアフリー観光 ~ユニバーサルツーリズムを考える~」が開かれる。主催はNPO法人「横濱ジェントルタウン倶楽部」とNPO法人「横浜移動サービス協議会」。
横浜では、2020年には東京オリンピック・パラリンピックも開かれ、さらにさまざまな人が訪れると見込まれている。しかし、障がいがある人が観光に訪れる際に、交通機関や宿泊施設の障害への対応や、人的なサポートなどの情報が、どこで入手できるか分かりにくいという課題がある。
シンポジウムでは、街に多様な人を受け入れるためには何が必要か、障がいがあっても行きたくなる地域にするにはどうすればいいかについてアイデアを出し合う。併せて、観光や都市デザイン、障がいの問題に関わってきた人が話し合い、連携を深めるきっかけとする。
当日は、横浜のバリアフリー観光の課題について、横濱ジェントルタウン倶楽部の桜井悦子さんと、車いす使用者で横浜移動サービス協議会の岡村道夫さんが報告。NPO法人「健やかまちづくり」の松原淳理事が国の制度や全国的な動きを説明する。
続いて、「バリアフリー観光受け入れのために横浜に求められること、できること」をテーマにパネルディスカッションを行う。
横浜市から荒木田百合横浜副市長、NPO法人「横浜シティガイド協会」の創立者で現理事の嶋田昌子さん、バリアフリー旅行・介護旅行を手掛ける「あ・える倶楽部」代表の篠塚恭一さん、NPO法人「湘南バリアフリーツアーセンター」理事長の榊原正博さん、視覚障がい者で目や耳の不自由な人と一緒に楽しめる玩具の開発促進と普及に取り組む高橋玲子さんが登壇する。
コーディネーターは、横濱ジェントルタウン倶楽部理事で、都市デザインが専門の鈴木伸治・横浜市立大学教授が務める。
鈴木教授は「パラリンピックの宿泊施設不足がメディアでも指摘されている。海外や地方から来た障がい者の方がどうしたら横浜のまちを楽しめるかを考えるチャンス。障がいのある方が楽しめる街はベビーカーの子育て世代や高齢者の方にとっても優しい街。そんな横浜の未来について考える機会にできれば」と期待を込める。
会場は横浜ワールドポーターズ6階イベントホールB。開催時間は14時~17時。参加無料(要事前申し込み)。定員130人(手話通訳付き)。申込方法などは横濱ジェントルタウン倶楽部のホームページで確認できる。