一般社団法人「YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス」(横浜市磯子区)が現在、「横浜で捨てられているゴミからTシャツを作る」プロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングを通じて寄付を呼び掛けている。
横浜の子どもたちと一緒にゴミ拾い、拾ったペットボトルは今後のTシャツの資源に
「YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス」は2019年12月に決起。住民や企業、自治体、大学などさまざまな人々と協働し、地域で、暮らしを豊かにするためのモノやサービスを生み出し、より良いものにしていくための活動をサポートしている。
地域で活動するに当たっては、「人を中心とした循環型社会」を目指す。気候変動やプラスチック汚染など、さまざまな社会課題、少子高齢化に伴う働き手不足や介護・医療、空き家・空き店舗などの地域の問題に対して、課題を解決し、横浜を誰もが安心して生き生きと幸せに暮らせる街にしたいと、「サーキュラーエコノミー(循環型社会)」の考え方を軸に「サーキュラーエコノミー Plus(人を中心とした循環型社会)」というビジョンを掲げる。
「横浜で捨てられているゴミからTシャツを作る」ことを目指したプロジェクトは、ビジョンの実現に向けたプロジェクトの第1弾。横浜市内でボランティア清掃活動を続けるNPO法人「グリーンバード」、ゴミからTシャツを作る独自のリサイクル技術を持つ日本環境設計、横浜のSDGs推進企業として知られる大川印刷などさまざまな地元企業が力を合わせ、横浜発のサーキュラーエコノミーを体現したデザインTシャツの作成を目指す。
Tシャツデザインは、横浜出身の若手デザイナー、山崎恵太さんと川崎将貴さんが手掛け、「サーキュラーエコノミーPlus」のコンセプトをデザインに込める。
「YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス」の代表理事を務め、月に数回、地元の人たちとゴミ拾いを行っている河原勇輝さんは「ゴミが資源に変わるという循環モデルをTシャツというアプローチで、仲間や、横浜の人たちと共に世界へ発信していきたい。自分たちでゴミを拾うことから街に関わっていくことを今後も大切にしたい」と話す。
横浜や世界の「サーキュラーエコノミー」の取り組みについて知る場を設けるため、YOXO BOX(中区尾上町1)で2月13日、セミナーイベント「みんなでつくる、横浜発のサーキュラーエコノミー・イノベーション」を開催する。
登壇者は、河原勇輝さんのほか、「IDEAS FOR GOOD」編集長でハーチ社長の加藤佑さん、「サステナブル・ブランド国際会議2020横浜」プロデューサーの山岡仁美さんなど。「プラスチックゴミの回収・リサイクル・商品化といった一連のサイクルをビジネスとして持続可能なものとしていくために何が必要なのかを」テーマに、意見交換を行う。
開催時間は18時30分~21時。入場無料。
Tシャツは限定100枚。クラウドファンディングは、「LOCAL GOOD YOKOHAMA」のシステムを利用。支援募集は2月15日23時59分まで。最低必要金額は65万円。達成した場合のみ成立するオール・オア・ナッシング方式で行う。
期限までに最低必要金額の65万円に達した場合は、3月26日まで延長し、報告会開催費などを足した2ndラウンドとして目標金額を73万円とする。