横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3)とプロット48(同みなとみらい4)の2会場で7月17日、3年に一度の現代アートの国際展「ヨコハマトリエンナーレ2020『AFTERGLOW―光の破片をつかまえる』」が開幕した。
今回は新型コロナウイルスの影響で、初の外国人アーティスティック・ディレクターを務めるインドの3人組アーティスト集団「Raqs Media Collective(ラクス・メディア・コレクティヴ)」や多数のアーティストが来日できない中、当初の予定より2週間遅らせてスタート。チケットは日時指定の事前予約制で、検温や消毒、マスク着用を徹底しながらの開催となった。
参加アーティストは20代~30代の若い世代を中心とした、世界各国から迎えた計67組。横浜トリエンナーレ組織委員会副委員長の蔵屋美香さんは、「地元の活気を取り戻すことにも協力していきたい」とグッズショップで取り扱う予定の横浜のクリエーターが製作したマスクを着用して会見に登壇した。
蔵屋さんは「今世の中では見えていない一歩先の未来というものを考えて、これから社会で起こることを予知してアーティストがつかまえてくるのが現代美術。今回アーティストがつかまえてきた『独学』『発光』『友情』『ケア』『毒』という一歩先の世界に、実はコロナウイルスの影響で世界のすべての人々が追いついてしまってこの展覧会を見る状態になっているのではないかと思っている。きっと普段の自分の精神状態では感じ取れなかったさまざまなことを感じていただけるのでは」と話した。
また、開幕前から行われているパフォーマンス・レクチャーシリーズの「エピソード」については、お祭り騒ぎで終わらせず、次の開催に向けて学びを続けていくための場だと説明。オンラインで継続していく予定だという。
開催期間は7月17日~10月11日(木曜休場)。開館時間は10時~18時(10月2、3、8、9、10日は21時まで、11日は20時まで)。入場料は一般2,000円、大学・専門学校生1,200円、高校生800円。