横浜ハンマーヘッド(横浜市中区新港2)に隣接する「ハンマーヘッドパーク」が8月28日、オープンした。
複合施設「横浜ハンマーヘッド」から「ハンマーヘッドデッキ」で「ハンマーヘッドクレーン」に
横浜ハンマーヘッドとハンマーヘッドパークは、長さ48メートル、幅6メートルの「ハンマーヘッドデッキ」で結ばれて、突端部分のピラミッド形状の階段につながる。デッキや階段からは、みなとみらい21地区やベイブリッジなどを眺望できる。クレーンの周りの約3000平方メートルが公園として整備された。
同パークは2018(平成30)年、土木学会推奨土木遺産に認定された「ハンマーヘッドクレーン」を中心とした空間。今後、客船寄港時の歓送演奏や、多目的なイベント広場として使われる。
28日に行われたテープカットには「新港ふ頭客船ターミナル」の岡田伸浩社長らが出席し、11時にオープンした。
港湾局建設保全部建設第1課長の斎藤愼太郎さんは「ハンマーヘッドからつながるシンボルとなるクレーンと施設を一体ににぎわいを創出していきたい。景観も良い場所なので、新たなスポットとしても活用したい」と話す。
新港ふ頭は1899(明治32)年に埋め立てが始まり、1914(大正3)年に完成した。ハンマーヘッドクレーンは、整備に合わせて設置された日本初の荷役専用クレーンで、現在も稼働可能な状態で保存されている。関東大震災でも大きな損傷を受けることなく、2001(平成13)年までの88年間、貨物の積み降ろしに使われ、横浜港の近代化を支えてきた。当時、日本に導入された5基のうち現存するのは、三菱重工業長崎造船所(長崎市)と佐世保重工業の造船所(佐世保市)の2基とあわせて3基のみ。
横浜ハンマーヘッドは、5階建ての客船ターミナルを中核に、「食」をテーマにした体験・体感型の商業施設、ラグジュアリーホテル「インターコンチネンタル横浜 Pier8」からなる複合施設で2019年10月31日開業した。