BankART Temporary(横浜市中区本町6)など3会場で9月11日、展覧会「BankART LifeⅥ - 『都市への挿入』川俣 正」がスタートした。
「BankART Life」は、国際現代アート展「ヨコハマトリエンナーレ」の連動企画として3年に1度開催される大規模な展覧会。今年はみなとみらい線「新高島」駅構内の「BankART Station」、「馬車道」駅直通の新市庁舎に隣接する歴史的建造物「旧第一銀行」を活用した「BankART Temporary」、「馬車道」駅構内の3カ所で川俣正さんの作品を展開する。
川俣さんは1953年北海道生まれ、フランス在住。「ヴェネツィア・ビエンナーレ」(イタリア、1982年)、「ドクメンタ」(ドイツ、1987・1992年)、「シドニー・ビエンナーレ」(オーストラリア、1998年)、「上海ビエンナーレ」(中国、2002年)など海外の国際展に出展し、2005年には第2回横浜トリエンナーレの総合ディレクターを務めた。2012年~2013年には旧「BankART Studio NYK」で個展を開催。都市と向き合いアートや建築の世界を超えた作品を、制作プロセスを含めて見せてきた。
BankART Stationでは、200メートルに及ぶ壁面に、これまでの川俣さんのプロジェクトのドローイングやレリーフ、2012年以降制作した作品の写真群を展示。馬車道駅構内とBankART Temporaryの内外では、金属平板を用いた新作を会期中に制作する。
今回来日できない状況の中、構想を練ってきた川俣さん。オープニングの代わりに開催された「ショートミーティング」にリモートで参加し「現在この周辺(みなとみらい地区)で行われている多くの小工事現場の中に、工事現場を装った場を入れ込んだ。中途半端さを楽しんでほしい」と話した。
会期は10月11日まで。開館時間は11時~19時。毎週木曜休館(10月8日を除く)。料金は一般1,000円、大学生・専門学校生・横浜市民600円。「ヨコハマトリエンナーレ2020」と「黄金町バザール2020」を一緒に楽しめる「横浜アート巡りチケット」は一般2,800円、大学生・専門学校生2,000円。