横浜シネマ・ジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)で現在、ドキュメンタリー映画「タゴール・ソングス」が上映されている。
同作は、非西欧圏で初めてノーベル文学賞を受賞したインドの詩人ラビンドラナート・タゴール(1861年~~1941年)が作り上げた作品の魅力に迫った音楽ドキュメンタリー。「タゴール・ソング」と呼ばれるその歌は100年以上の時を超えた今なお、ベンガルの人びとに口ずさまれているという。
監督は26歳にして同作で映画監督デビューを果たした佐々木美佳さん。東京外国語大学在学中にベンガルの魅力に引かれ、歌と今を生きる人々を収めた映画製作を決意し、2020年公開となった。作中では10数曲を紹介し、バングラデシュの国民的歌手であるレズワナ・チョウドリ・ボンナさんも登場する。
10月31日には監督によるトークイベントも開催。「タゴールの歌をたくさんの方が大切にしていることを感じた。タゴールが初来日した際には三渓園に滞在し、『迷い鳥』という詩を書いており、花鳥風月が感じられる作品を残している。横浜の方にも映画を通してタゴールの詩を聴いてほしい」と話す。
1916(大正5)年に初来日したタゴールは、横浜の三渓園にある1887(明治20)年ごろに建設された「松風閣」に2カ月ほど滞在し、日本人画家らと交流した。
上映時間は11時~12時55分。11月6日まで