みなとみらいループバス運行実験実行委員会と横浜市交通局は3月13日、みなとみらい21地区で100円で利用できる「ループバス」の運行実験を開始した。
新たなバス路線導入による交通手段選択の変化や、立ち寄りや乗り換え機会の増加などによる回遊性向上への効果・課題を検証して将来の本格運行につなげることを目的として、14日間の運行実験を行う。
桜木町駅~みなとみらい21地区~横浜駅東口を結ぶ「桜木町駅発横浜駅東口循環」ルートで、1周8.4kmを45分で運行する。車載カメラ画像による乗降データの分析や、路線バスでは初となるデジタルチケットによる認証など、ICT企業と連携した実験にも取り組む。
料金の支払いは、現金、交通系ICカードのほか、ジョルダン「乗換案内」アプリの2次元バーコードによるデジタルチケットが利用できる。デジタルチケットを利用すると、横浜ポルタ、ランドマークプラザ、クイーンズタワーA、スカイガーデン、YCATショップの協力店で当日利用の履歴画面を提示すると、割引きなどが受けられる特典がある。
期間中は「美術の広場前」「日本丸メモリアルパーク」のバス停が新たに設置される。
みなとみらい地区の交通課題については、地域企業・団体と、横浜市が「MMループバス(仮称)検討会」で、2018(平成30)年7月以降、8回にわたり運行実験の実施に向けたさまざまな検討、情報共有を進めてきた。
横浜市交通局プロジェクト推進課の森香里課長は「近年、みなとみらいにはさらに多くの企業が集積し、地区内をこまめにまわりたいというニーズが高まっている。エリアを盛り上げるための取り組みとして、2年半かけて企業と交通局の協働で準備してきた。取得するデータを活用して新しい制度や行政としての支援のあり方を考えて行きたい。ループバスで地区内のスポットを巡って欲しい」と話す。
実行委員会の参画企業は、住商ビルマネージメント、三菱地所、横浜赤レンガ、横浜銀行、横浜国際平和会議場、横浜シティ・エア・ターミナル、横浜新都市センター、横浜港振興協会、横浜みなとみらい21。
ダイヤは、平日=7時30分~18時30分、土日=10時30分~19時30分でいずれも15分間隔。運賃は100円(大人・小児同一)。期間は3月26日まで。