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大岡川桜まつり実行委に中区区民活動顕彰 実行委は解散

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 横浜市中区は「中区区民活動顕彰式」を3月9日に実施、「大岡川桜まつり実行委員会」の前会長兼前実行委員長の一ノ瀬成和さんと同実行委前事務局長の西賀大也さんに感謝状を贈った。

大岡川桜まつり前実行委員長への感謝状 長年にわたり地域が一体となって

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 中区では地域活動等に積極的に取り組み、活力あふれる中区の実現に貢献した人の功績をたたえて顕彰を行っている。受賞理由は、長年にわたり「大岡川桜まつり」の開催を通じて、文化的財産の継承及び環境改善や自然保護に貢献したため。

 「大岡川桜まつり」は1993(平成5)年が初回。大岡川の上流で隣接する南区の桜祭りが区主導で官製の催しであるのに対し、中区は実行委と「日ノ出町町内会」「日ノ出町駅前商店会」「初黄町内会」「赤英町内会」「宮川町町内会」「宮川町商栄会」「長者町7・8・9丁目町内会・商栄会」「末吉町1・2丁目町内会」「末吉3・4町内会」「福富町町内会」「伊勢佐木町商店街」が主催で、地域の人の手によって続けられてきた。

 受賞に際し、永野鰹節店(横浜市中区日ノ出町1)の店主で、3回目から実行委員長を務めてきた一ノ瀬さんは「過分な物は似つかわしくないね」と控えめに口にした。風船やうちわなどイベント関連用品も扱うサイガプロジェクト(磯子区)代表で、3回目から関わってきた西賀さんも「表彰されるほどのことじゃないよ」と異口同音。

 表彰状を手渡した中区長の直井ユカリさんは昨年4月に区長に就任。「『本当なら桜祭りがあるんですよ』と会う人会う人が教えてくれた。地域のつながりを作ってきた祭りだと感じた」と話す。

 2020(令和2)年は第28回の予定で、パンフレットも印刷した。大岡川桜まつりは4月4日・5日、ぼんぼりの点灯は3月21日~4月12日としていたが、4月7日からの最初の緊急事態宣言が発出される直前だった。開催可否を迷っていると脅しのようなメールが次々に届いた。「コロナをばらまく気か」と。

 南区とともに中止になり、集まった協賛金の一部(50万円)は日本赤十字社に寄付をした。感染症の収束が見通せない中、高齢化による祭りの担い手不足や運営資金集めの苦労もあり、30年近く続いた実行委は9月に解散した。

 一ノ瀬さんと西賀さんは二十余年を振り返り「許可申請やゴミなど大変なことは多かった。今思い出すのは事故で亡くなった実行委仲間のこと」。「大岡川桜まつり実行委員会という名前はもう使えないが、もし新たに何かしたい人から相談があれば、相談に乗る」とも。

 大岡川沿いの全長5キロの「大岡川プロムナード」の桜は中区に約200本、南区に約500本。ソメイヨシノから病にかかりにくいとされるコマツノオトメに少しずつ植え替えられている。コマツオトメはソメイヨシノと比べて花期がやや早く花色がわずかに濃い。

 南区の「南区桜まつり」は、今年は蒔田公園でのイベントは中止。3月26日~4月11日の金土日の18時~20時に限定し、ぼんぼりを点灯する。大岡川沿い桜は現在五分咲きで27日ごろに満開となる予想。

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