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横浜駅地下道でパブリックアート制作開始 クラウドファンディング成立で

土台の仮止めをするakatin(あかころ)さん

土台の仮止めをするakatin(あかころ)さん

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 横浜駅西口に直結する地下道で3月22日、パブリックアート(公共芸術)の制作が始まった。日本各地でパブリックアートを同時展開するプロジェクト「ENLIGHT(エンライト)2021」の一環。

壁面に下地を塗る福島徹也さん

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 ENLIGHT2021は、アートの力で未来を明るく照らすため企画されたプロジェクト。1月から2月にかけてパブリックアート制作のためのクラウドファンディングを行い、横浜、糸島、富山の3カ所でのプロジェクトが目標金額を達成した。

 横浜での制作場所は、岩崎学園(神奈川区鶴屋町2)が管理する横浜駅西口直結の「ギャラリー乙女通り」の壁面。横浜駅からヨドバシカメラマルチメディア横浜(西区北幸1)の地下1階入り口の横を通り周辺施設へ続く地下道で、同学園に通う学生の通学路として使われている。

 公募で選ばれたakatin(あかころ)さん、福島徹也さん、坂東工さんの3人がアーティストとして参加。約7メートルごとに区切られた壁面に、各アーティストがそれぞれの世界観で作品を制作する。

 羊毛フェルティングを中心に造形作家として活動するakatinさんは作品について、「陸の獅子、空の鳥、海の魚が混じり合って、混沌(こんとん)の中からパワーが生まれるのをイメージした作品。羊毛を混ぜて表現するグラデーションで、モチーフも色も混ざり合う様子を表現するつもり。遠方からクラウドファンディングで支援してくれた方もいるので、できる限りライブ配信などで制作状況を届けたい」と話す。

 4月中旬以降は希望者が制作に参加できる取り組みも予定しており、「私が作るというより、みんなで作る作品。羊毛の混色や魚のうろこを刺す作業など、お子さんでも参加できるような簡単な作業をお願いする予定。テーマやモチーフ、多くの人の力など、いろいろなものが混じり合っていく過程を含めて一つの作品になれば」と意気込みを見せる。

 デザイン、アートなどさまざまな分野で活動する福島徹也さんは「テーマはつながり、コミュニケーション。デジタルなやり取りが増える中でのコミュニケーションの象徴として、絵文字をモチーフにした。世の中に光を当てるというポジティブなプロジェクトなので、たくさんの明るい色を使って多様性や複雑さを表現したい」と話す。

 「完成予定図はできているが、出さない方が面白いのでは。制作中の変化を見て、それぞれ楽しんでほしい」とも。4月には岩崎学園の生徒50人との共同制作を予定。「使用するキャンバス素材の切り抜きをお願いする予定。丁寧な切り抜き方や雑な切り抜き方、それぞれ形は異なると思うが、それはそれでリアルなコミュニケーションのようで面白い。けがをしないように、を第一に取り組みたい」と意気込む。

 坂東工さんの作品制作は3月31日からを予定。

 制作は4月30日まで行い、誰でも自由に見学できる。各アーティストのスケジュールにより、制作を行わない日もある。実行委員会では、見学時はマスクをして適切な距離を取るよう呼び掛けている。

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