横浜市と再生可能エネルギーに関する連携協定を締結している岩手県一戸町の田中辰也町長が4月12日、横浜市役所を訪れ、林文子横浜市長と対談した。
横浜市歴史博物館で「縄文ムラの原風景-目指せ世界遺産! 岩手県御所野遺跡」
田中町長は、町も出資し、地域の木材を活用した木質バイオマス発電や水力発電所で発電した再エネ電力を供給する「御所野縄文電力」(岩手県二戸郡一戸町)の横浜営業所を中区元町に開設することを報告した。
横浜市は、温暖化対策実行計画「Zero Carbon Yokohama」を策定し、2050年までの脱炭素化の実現をめざして、一戸町など東北の13市町村と再エネに関する連携協定を締結している。昨年11月に横浜市は交流事業の一環として、横浜のバラと一戸町のフジの苗を交換し、子どもたちが植樹するイベントを関内で開催した。
一戸町は元町仲通りに2010年1月、一戸町のアンテナショップ「ナチュラル・エッセイ」を設置。10年以上にわたり、地元の元町クラフトマンシップ・ストリートや横浜商工会議所などと連携して、復興支援イベントや町の産品の魅力を伝える取り組みを実施してきた。また、飲食店を展開する「アメリカンハウス」(中区元町4)は、一戸町の御所野縄文電力と契約し、再エネ電気を使用している。
田中町長は「一戸町の応援団がいる元町に営業拠点を置く。再エネでは、吉田町や関内の地域との連携も進めている。横浜の営業所を今後の活動の窓口としていきたい」と電力会社の取り組みについて報告。林市長は「今後もZero Carbonの実現に向けて協力いただきたい」と話をした。
横浜市歴史博物館(都筑区中川中央)では、世界遺産登録を目指す一戸町の「岩手県御所野遺跡」の企画展「縄文ムラの原風景」を4月10日から6月27日まで開催している。