1914(大正3)年に「大内刷毛店」として浅草に創業した「カナヤブラシ産業」(東京都台東区)が、横浜中華街に「かなや刷子 横浜中華街南門シルクロード店」(横浜市中区山下町)を、7月23日にオープンした。
同社は創業時より、装刷毛、工業用刷毛・ブラシを製造し「堅実低価」をモットーとして営業。関東大震災での全焼や、戦災で全焼を乗り越え、1965(昭和40)年にはドイツより各種ブラシ製造機を導入し、堅実低価の路線を推し進めてきた。
本社は卸売専門で、小売り専門店は1998(平成10)年に、当時部長で現社長の大内秀雄さんが立案して実現。現在、小売店は、浅草に2店と、西浅草、鎌倉にあり、中華街の店舗は5店目となる。横浜市内の店舗は初で、出店を決めたのは、既存の小売店に横浜から訪れる客が多かったからという。
店内には、熊野製の化粧ブラシや、純毛の歯ブラシやボディブラシ、ヘアブラシなど伝統的な商品のほか、化学繊維で意図的に静電気をおこしてキーボードのホコリを払いやすくしたブラシなど現代的なアイテムも並ぶ。
販売スタッフは「純毛のヘアブラシがおすすめ。頭皮のマッサージ効果でツヤツヤさらさらになり、1本で10年から20年使用できる」と話す。「歯ブラシも一般的な歯ブラシより長く、3カ月以上使用可能。『やわらかめ』が馬のたてがみ、『ふつう』は馬のしっぽの毛で作られている」とも。
営業時間は、10時30分~17時。年中無休。