横浜市と相鉄バス、群馬大学、日本モビリティは、9月20日から、二俣川駅から横浜市の左近山団地を結ぶ路線バスの一部区間で、営業運行で自動運転バスによる実証実験を行う。駅に接続する自動運転バスの営業運行は神奈川県内では初。
実証実験は、IoT(Internet of Things モノのインターネット)による新ビジネス創出を促進する「I・TOP横浜」の取組として、自動運転技術による持続可能なモビリティサービスの実現を目指す「路線バス自動運転プロジェクト」の一環。
2021年3月に左近山団地で実施した試験走行区間を延伸するもので、通常営業の路線バスを増便する形で実施。コースは、相鉄線二俣川駅南口(1番乗り場)~左近山第5。往復約9キロを最高時速30キロで走行し、区間内にある22箇所のバス停すべてに停車する。
自動車の自動運転システムは、SAE(米国自動車技術会)による国際的な基準があり、レベル0(運転支援)からレベル5(完全運転自動化)に区分される。今回は運転席に運転士を配置した自動運転「レベル2」で、運転士は座席に着座し、一部区間は手動に切り替えて操作する。
市の担当者は「今後も段階的な実証実験を重ね、自動運転に対する社会受容性の向上を図るとともに、より安全な自動運転社会を実現するべく、高い安全性と安定した操作性を追及し、自動運転『レベル4』による営業運行の早期実現を目指したい」という。
相鉄バスは「就労人口の減少に伴う運転士不足への対応のひとつとして自動運転技術の導入が不可欠と考えており、より安全な運行サービスを提供することでお客さまの利便性向上が図られることから、迅速な技術導入を目指す」とコメントしている。
運行は1日3往復、二俣川駅南口1番乗り場の出発時刻は10時13分、12時1分、14時25分、左近山第5発時刻は11時12分、12時56分、15時24分。運賃は通常通り。乗車定員=各便25人、9月24日まで。
(※9月15日追記 市は14日、緊急事態宣言の延長などを踏まえ、上記実験の延期を発表した)