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国際舞踏フェスティバルが横浜で 上杉満代さんの新作やニューヨークの舞踏家映像

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 国際舞踏フェスティバル「DIGITAL REALITY(デジタル・リアリティ)」が、10月9日から、黄金町の高架下「かいだん広場」などで開催される。

大野一雄さんの映像上映「O氏の肖像」

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 「DIGITAL REALITY」は横浜市が主催するダンスフェスティバル「DANCE DANCE DANCE」の連携企画で、昨今のコロナ禍で発達したオンライン「DIGITAL」世界を、現実の世界「REALITY」に戻そうと試みる。

 横浜は、「舞踏」の創始者の、故・大野一雄さんが長年暮らした地として知られる。フェスティバルでは、大野さんの映像作品の上映、弟子の舞踏家・上杉満代さんの新作公演、ニューヨークの舞踏家たちによる映像作品の上映、大野さんの息子の故・大野慶人さんから学んだ舞踏家たちの公演などを行う。

 プログラムは舞踏家らが現地で公演する「REALITYプログラム」と、映像を鑑賞する「DIGITALプログラム」を揃える。

 「REALITYプログラム」は、上杉満代さんの公演「メランコリアーMの肖像」を9日・10日の19時から、かいだん広場(横浜市中区黄金町1)で開催。50年以上踊り続けてきたソロ女性舞踏家の上杉さんが、舞踏家で映像作家の高松真樹子さんの映像とコラボレーションし、「デジタル」と「リアリティ」をコンセプトとした新作を披露する。10日の14時からは、大野一雄舞踏研究所で舞踏を習い深めた有志9人が、亡き師の教えを胸に秘めて、それぞれの舞踏を発表する。高松さんは17日に、踊りを映像化するワークショップも開催する。

 「DIGITALプログラム」では、9日と16日の14時からと17時から、「7artscafe(セブンアーツカフェ)」(横浜市中区末吉町1)で、ニューヨーク舞踏インスティチュート「Women Defining Butoh」プログラムから4作品を上映。アメリカを拠点に活動する、ヴァンジェリン、クリスタル・サバー、DAIPAN舞踏コレクティブと、メキシコのエウヘニア・バルガスらの作品は、日本初公開となる。

 16日、17日の19時からは、かいだん広場で、長野千秋さんが監督した大野一雄さんの映像「O氏の肖像」を上映する。16ミリのモノクロフィルムで、横浜市の保土ヶ谷区上星川の大野一雄さんの自宅周辺や、稽古場、当時勤務していた学校のボイラー室などで撮影した作品。「生活が踊りの先生」と話していた大野さんの「生活」が舞台となり、音楽も大野自身が演奏している。

 イベントを企画した黄金町エリアマネジメントセンターの本田舞さんは「舞踏を現代に伝えることで、私たちが今感じていること、表したいことをシェアし、より明るく外の世界と感嘆し合える未来を目指す」とコメント。上杉さんは「街には物語が潜んでいる。 人々の喜怒哀楽。光と闇、死と生が渦巻く。沈殿する記憶。流動する想念。わたしはそのエネルギーの渦に身を放ち踊りたい。密かににささやかに交合する。 祭りだ!」とメッセージを寄せる。

 感染症対策で、鑑賞者数を制限するため、観覧は事前申し込み制。「舞踏をまだ見たことのない横浜の人にぜひ見てほしい」と、観覧料は無料。ワークショップのみ参加費1500円。運営資金のための、クラウドファンディング(CF)を実施している。CFは10月8日、23時59分まで。

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