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築70年の古民家で写真展「風をこぐ」 犬と過ごした12年の風景

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 築約70年の一軒家をリノベーションして生まれたギャラリー「たけのま」(横浜市中区竹之丸)で、10月23日から、ベルリンを拠点に活動する写真家、橋本貴雄さんの写真展「風をこぐ」を開催している。

作者手製箱入り特装版写真集「風をこぐ」 オリジナルプリント付き

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 モ・クシュラ(中区常盤町2)が9月に刊行した橋本貴雄さんの写真集「風をこぐ」(3,520円)の出版に合わせた記念展示。

 橋本さんはベルリン在住の写真家。1980年鹿児島生まれ。2008年ビジュアルアーツ専門学校大阪の写真学科を卒業後、都内の撮影スタジオで勤務し、2011年ドイツに渡った。

 2021年度キヤノン写真新世紀では「風をこぐ」所収の写真からなる「KETTE」で椹木野衣さんの選評で入選した。

 写真集「風をこぐ」は、橋本さんの初めて出版物。橋本さんは路上で轢かれていた犬を引き取り、福岡、大阪、東京、ベルリンで12年間という月日をともに暮らした1匹の犬の姿を写した。

 写真集の帯文には、ベルリン在住の作家・多和田葉子さんが「人は誰もが怪我をした犬を心の中に飼っている。その犬を大切にしながら旅すれば、風景はこんなにもしみじみ見えてくるのだ、と」と、言葉を寄せた。

 モ・クシュラの大谷薫子さんは「展示では、写真集に掲載された写真を大きなプリントでご覧いただける。写真集も手にとって読めるので、展示の雰囲気に身を置きながら頁をめくっていただければ」と来場を呼びかける。

 橋本さんは「写真集を見る前と見た後で写真のイメージが変わると思う。まず展示を見て、写真集を見て、もう一度展示を見てほしいと話す。

 開催時間は11時~17時。金土日定休。参加費は入場無料。12月2日まで。

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