ミニシアターのシネマ・ジャック&ベティ(横浜市中区若葉町3)はジェンダーレスに対応するため、性差によるサービスデーを見直すと発表した。
同館では2009(平成21)年から、水曜=レディースデー、木曜=メンズデーとして、それぞれ女性・男性に料金割引サービスを行ってきた。2022年1月の見直し以降、水曜を「ジャック&ベティデー」とし、性別に関係なく全ての入場者に割引料金を適用する。木曜は「会員割引デー」として、従来のレギュラー会員と新設のライト会員の料金を割引く。
レギュラー会員の特典であるスケジュール表・会報誌の郵送や誕生日招待券サービスがライト会員にはないが、その分、年会費を下げる。パソコンやスマートフォンの普及により紙のスケジュールや会報誌の需要が下がっていたこともあり、今回のサービスデー見直しと併せて会員システムも見直すという。
見直しは同館副館長の小林良夫さんの提案によるもの。上映する作品内でも性の多様化が度々取り上げられることや、サービス対象者を見た目で判断せざるをえないことに対する窓口スタッフからの懐疑的な声が背景にあったという。
小林さんは「SNSを見ると好意的に捉えてくださっている方が多い。新しい会員制度と併せて良い形にできたと思う。12月21日には30周年を迎えるので、より楽しんでいただけるイベントも企画したい」と話す。
新しい料金形態は2022年1月18日から。割引適用後の料金は一律1,100円。ライト会員の申し込みは2022年1月16日から受け付ける。
大手シネコンでは、2014(平成26)年4月にイオンシネマ、2021年7月にTOHOシネマズがレディースデーを見直し、性別を問わず割引を受けられるサービスデーを新設している。