1993年に始まり今年で29回目を迎える「フランス映画祭2021 横浜」が、11月11日開幕した。パシフィコ横浜(横浜市西区みなとみらい1)でオープニングセレモニー、横浜赤レンガ倉庫(中区新港1)ではレッドカーペットイベントに続き、ドライブインシアターが行われた。
18時過ぎ、レッドカーペットに、フェスティバル・ミューズの杏さんが、スポットライトを浴び、シックなブラックドレスで登場。凜とした姿に笑顔があふれ、時には両手を振りながらウォーキングし、開幕に彩りを添えた。
「ボンソワ!杏です」とフランス語で話し始める杏さん。「フェスティバル・ミューズに任命していただき、大変光栄。フランスは私にとって青春を過ごした大切でとても思いが詰まった場所。今日からフランス映画を楽しめる機会が始まると思うとうれしい。たくさん盛り上がって、日仏両国で素敵な文化交流が末永く続くことを願っている」とあいさつ。
進行役は、昨年まで東京国際映画祭のシニア・プログラマーの重責を担っていた矢田部吉彦さんが務めた。杏さんは矢田部さんとのやりとりの中で「往年の名女優アヌーク・エーメさん(「甘い生活』や「男と女』などに出演)が、今も変わらずずっとお美しい方で、いつかお目にかかりたいし、あわよくば一緒にお仕事ができたらうれしい」と話し、フランス語で「フランス映画と横浜をお楽しみください」とメッセージした。
映画祭で上映される11作品の監督からのメッセージも紹介された。「あなたが欲しいのはわたしだけ」のクレール・シモン監督は「私は随分前から日本映画を崇拝している。私にとってとても大切な映画祭です。皆さんが私の作品を敏感に感じ取ってくださることを願っている」とメッセージ。「アプローズ、アプローズ!」のエマニュエル・クールコル監督は「映画を皆さんにお届けできるのはとてもうれしい。この映画を見ていただくことは最大の喜び」と感謝の気持ちを寄せた。
ドライブインシアター「EVで星空上映」では、フランスでヒットしたコメディ作品「セヴェンヌ山脈のアントワネット」(キャロリーヌ・ヴィニャル監督)が、上弦の月、木星、金星が見える星空の下で上映された。
一般上映会場はイオンシネマみなとみらい(中区新港2)で行われる。開催期間は14日まで。