東急電鉄(渋谷区神泉町)は1月7日、鉄道運賃の変更許可を国土交通大臣に申請した。運賃改定は2023年3月に実施予定。
同社では、ホームドアや車内防犯カメラ、 踏切障害物検知装置などの設備投資や、維持費の増加、新型コロナウイルス感染症拡大により定期利用者が大幅に減少したことなどから、2020年度は約165億円の営業損失を計上し、本年度も営業赤字が見込まれるなど厳しい経営状況になっていることから、運賃変更に踏み切る。
運賃の改訂は、消費税率変更時を除くと、2005(平成17)年以来17年ぶり。改定率は12.9%、増収率は11.7%。
値上げ幅は、東横線・目黒線・田園都市線・大井町線・池上線・東急多摩川線が、普通運賃が初乗り運賃10円程度(1円単位=126円→140円、10円単位=130円→140円)。
横浜~渋谷間は1円単位=272円が309円に、10円単位=280円が310円となる。
東急電鉄では、2022年度下期に東横線・目黒線日吉駅と新横浜駅を結ぶ「東急新横浜線」の開業を予定。相鉄・東急直通線は、東急線日吉駅から相鉄・JR直通線羽沢横浜国大駅間に約10キロメートルの連絡線を新設する計画で、この連絡線と相鉄・JR直通線の一部を活用して東急線と相鉄線との相互直通運転を行うもの。同社の営業区間である日吉駅~新横浜駅を「東急新横浜線」、相模鉄道の営業区間である新横浜駅~西谷駅を「相鉄新横浜線」として2022年度下期に開業する。