横浜都市発展記念館(横浜市中区日本大通)で1月15日から、鉄道開業150周年記念の企画展「激震、鉄道を襲う!-関東大震災と横浜の交通網-」が開催される。
1872(明治5)年、新橋から横浜の間に鉄道が開通して今年で150年、1923(大正12)年、関東大震災が発生して来年で100年。同展では、震災からの復旧工事に携わった鉄道技師がのこした写真アルバムを中心に、物流の大動脈となりつつあった鉄道や横浜の交通網の被災から復旧、復興に至る様子を紹介する。
鉄道省の技術職員で鉄道橋を専門としていた木村義麿さんのアルバムには、既に物流の大動脈だった東海道本線の馬入川橋りょう、熱海線の酒匂川橋りょうや白糸川橋りょうに関する震災後の復旧工事の写真が収められている。
写真帳「大震火災電気鉄道被害情況」には、当時横浜市の電気局があった滝頭(現在の磯子区滝頭)周辺の被災状況から車両や施設の被害、復旧工事、バラック電車の運行など、市民の身近な交通機関として定着していた電気鉄道(横浜市電)に関する情報が記録されている。ほかにも市民の日記や、震災遺構からの出土資料なども展示する。
同展を主催する横浜ふるさと歴史財団の担当者は「近い将来の発生が指摘されている大規模地震への備えが叫ばれる中、鉄道と災害の歴史を見直すきっかけになれば」とコメントする。
開館時間は9時30分~17時。月曜休館(月曜が祝日の場合や翌日)。観覧料は、一般=500円、小中学生と横浜市内在住65歳以上=250円。3月27日まで。
※1月15日追記
空調設備故障により、展示の開催を延期