トンガ沖の火山噴火に伴い気象庁が発表した津波注意報で、神奈川県内沿岸部の市町を中心にプログラムの設定ミスにより、1月16日未明に緊急速報メールを何度も配信したことが判明し、神奈川県は同日、災害情報管理システムのプログラムを改修したと発表した。
0時15分に気象庁より発表された津波注意報に関して、県から自動的に緊急速報メールが20回以上配信された。配信先は横浜市を含む16市町(横浜市、川崎市、横須賀市、平塚市、鎌倉市、藤沢市、小田原市、茅ヶ崎市、逗子市、三浦市、葉山町、寒川町、大磯町、二宮町、真鶴町、湯河原町)。
NTTドコモの緊急速報メール「エリアメール」の配信記録によると、横浜18区に対しては、0時に5回、1時に7回、2時2回、3時1回、4時2回、5時1回、7時2回の計20回が、大きな警告音とともに配信された。
警報の発出されていた沖縄県や鹿児島県でも最大4回だったが、警報下でない横浜市で20回以上の緊急速報メールがあったことについて、SNSでは津波の影響を懸念する声とともに、深夜の16日に共通テストを受ける県内の大学受験生を心配する声や、時刻表の形で緊急速報メール数を可視化するアカウントもあった。
黒岩祐治県知事は16日14時に自身のTwitterアカウントから「未明より、津波に関して緊急速報メールが何度も配信されました。原因を調査したところ、委託業者が誤ったプログラムを設定していたことが明らかになりました。ただちに改修作業を終えましたが、二度とこのようなことのないように再発防止を徹底します。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」(原文に知事からの事後訂正内容を反映)と発信、受験生への謝意や、受託業者ではなく県の責任である旨も記している。
神奈川県では2020年の5月に、連休中の外出自粛を促す内容を伝えるにあたり、緊急速報メールを用いて物議をかもしたことがある。