野毛山動物園(横浜市西区老松町)は4月19日、ミナミコアリクイの「アン」(雌、1歳4カ月)の展示を始める。
アンは2020年12月1日、伊豆シャボテン動物公園(静岡県伊東市)で生まれた。母親「ココア」と父親「ドン」から一文字ずつ取って命名され、今年3月28日、繁殖の目的で来園した。
同園では、検疫期間を経てミナミコアリクイ舎へ移動した「アン」が新しい獣舎での生活に馴れるためにと、4月12日からは、ミナミコアリクイの展示を中止していた。雄の「アサヒ」(6歳11カ月)とはしばらく別々に飼育し、様子を見ながら同居させる予定。
ミナミコアリクイは有毛目アリクイ科コアリクイ属に分類される哺乳類で、中南米の森林や草原地帯に生息。体長は53~88センチ、体重は3.5~8.5キロ程度。黒色のベストを着ているように見える背中のV字型の模様が特徴で、長い尾を木に巻き付けて移動することができる。前脚にある大きなかぎ爪で、アリ塚やハチの巣を壊したり、外敵を威嚇したりする。40センチほどの細長い舌で、アリやシロアリ、ハチなどを絡め捕るようにして食べる。4月6日現在、国内では14の動物園で32頭が飼育されている。
開園時間は9時30分~16時30分、ミナミコアリクイの展示は11時~14時ごろを予定。月曜休園(祝日の場合は翌日、5月は無休)。入園無料。