横浜税関(横浜市中区海岸通1)が2月18日、庁舎を一般公開し錦絵展「錦絵が語る開国と水際の番人」などのイベントを行う。
江戸時代末期の開港当時、日本では活版技術が広く普及しておらず、人々は木版刷りの錦絵を通じて西欧の社会や文化に接していたという。錦絵展は昨年11月に税関150周年を迎えたことを記念して行うもので、当時の様子が描かれた作品を約10点展示する。「新しい視点から歴史をひもとく講演会」では、財務省税関研修所客員講師で中央大学名誉教授の長谷川聰哲さんが、展示作品を含む当時の錦絵の見方や解釈について話す。当日は税関音楽隊による演奏会や、税関のイメージキャラクター「カスタム君」が登場するイベントも行う。
税関は、江戸時代末期の1859年、箱館(函館)、神奈川(横浜)、長崎の開港に伴って、輸出入貨物の監督や税金の徴収といった運上業務、外交事務を取り扱うために設けられた「運上所」が前身。1872(明治5)年、全国の運上所の呼称を「税関」に統一した。
開催時間は10時~16時。錦絵展は2月19日~28日の期間限定で、資料展示室でも公開する。