「第9回アフリカ開発会議(TICAD9)」が、2025年に横浜で開催されることが決まった。外務省と横浜市が8月8日に発表した。
アフリカ開発会議(TICAD)は、日本政府が主導して開催するアフリカの開発をテーマとした国際会議。国が主催する最大規模の国際会議で、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行、アフリカ連合委員会(AUC)が共催する。横浜では、TICAD7が2019年8月28日~30日に開催された。
1993年の第1回会議以降、2013年の第5回会議までは5年に一度開催され、2016年に初めてアフリカ(ケニア,ナイロビ)で行われた第6回会議からは、3年に一度の開催となった。第1回から第3回会議までは東京で開催。横浜での開催は、2008年の第4回、2013年の第5回、2019年の第7回に続き4回目となる。
第7回アフリカ開発会議は、42人の首脳級を含むアフリカ53カ国のほか、国際機関、地域機関、民間セクターやNGOなどの市民社会の代表など国内外から10,000人以上が参加し、国内で最大規模の国際会議となった。
今回、アフリカ開発会議としては初めて、開催地が公募され、横浜市は過去3回の開催実績やグローバルMICE都市としての高い会議開催支援能力や、横浜でのこれまでのTICAD開催を契機に築いてきたアフリカとの交流の絆、水道や廃棄物管理などの都市課題解決への支援の取組などを伝え、誘致を進めてきた。
2025年の会議開催日程は未定。今後、安全で円滑な会議の運営、横浜市・神奈川県の活性化、国際交流による次世代育成のさらなる推進等につなげるよう準備を進めていく。
政府の横浜での開催決定の発表を受けて、横浜市の山中竹春市長は「アフリカ開発会議は、グリーン成長やSDGsの達成をはじめとするアフリカの開発課題に取り組む枠組みとして重要な国際会議。これからの世界の成長戦略には、経済成長と脱炭素を両立させるグリーントランスフォーメーション(GX)が大切であり、横浜市はGXによる持続可能な都市の実現を目指している。2027年に横浜で開催する国際園芸博覧会『GREEN×EXPO2027』では、脱炭素やSDGsの達成に向けたチャレンジを世界に発信していく。アフリカ開発会議の横浜開催が、2年後の国際園芸博覧会の成功の大きな弾みとなると期待している」とコメントしている。