法政大学社会学部の藤代裕之教授の研究室がニュースパーク(日本新聞博物館=横浜市中区日本大通)で8月11日・12日、「オープンゼミ」を開催した。
フェイクニュースを見抜くワークショップ 高校生向けの出張授業も
ソーシャルメディア時代の「伝える」をテーマに活動をする同研究室が10周年を迎えた記念イベントで、ゼミ生らが中心となり企画した。
11日は高校生と一般を対象に、フェイクニュースを見抜くワークショップとトークセッションを実施。館長の尾高泉さんが同館で開催中の企画展「多様性 メディアが変えたもの、メディアを変えたもの」を解説、多様性社会に至るまでの歴史を、過去の新聞を紹介しながら高校生らに問いかけた。
ワークショップの司会は4年生の内田響さんが務め、トークセッションではジャーナリストの依光隆明さんや、ノンフィクションライターの石戸諭さんなどをゲストに迎え「共感社会における多様性理解とインタビュー」や「SNS時代のニュースと物語を問う」をテーマに議論を交わした。
12日は小学校5・6年生向けで、「うそ」が混ざったスライドを見たのち、同館の常設展示ブースを取材して「うそ」を見抜き、事実の確認方法を学んだ。
藤代教授は「ニュースの信憑性を個人個人が正しく判断するために疑う事の大切さ」を伝え、参加した高校生は「ネットの記事が正しいのかを過剰に反応するのではなく、立ち止まりながらニュースを読み解く意識を持つ事が必要だと感じた」「AIで作成した記事などの見極め方も難しい」「普段から疑う意識を持ってニュースや情報に触れていきたい」と感想を話していた。
ニュースパークの開館時間は10時~16時30分(入館は16時まで)、月曜休館。入館料は大人=400円、大学生=300円、高校生=200円、中学生以下無料。企画展「多様性 メディアが変えたもの、メディアを変えたもの」は20日まで。