黒岩祐治神奈川県知事は7月12日の定例会見で、「神奈川県の形の魅力」を生かしたロゴ「Kanagawa-Ken」を広報などで活用していくことを発表した。
「Kanagawa-Ken」のロゴの作成者はマクニカ(横浜市港北区)で、県と同社は著作物利用許諾契約を締結した。
同社は今年2月の「テクニカルショウヨコハマ2024」で、廃棄物を乾燥・減量する装置「メルトキング」を展示。生ごみを最大50分の一まで減量できる「ごみ乾燥減量装置メルトキング」の改良に関わる研究開発プロジェクトは神奈川県の「令和5年度カーボンニュートラル研究開発プロジェクト推進事業」に採択されており、知事が視察し同社の原一将社長に「県の事業において生まれたものだと皆に見える形でアピールしてほしい」とリクエスト。マクニカのデザイナーが「Kanagawa-Ken」のデザインを描いた。
県の形の活用については、2021年9月の県議会の本会議で田中信次議員が「神奈川県の形は特に魅力がある」ことを提言し、県の形を活用した広報について質問。黒岩知事が「改めてこの県の形に着目すると、神奈川県は、おしゃれなかわいい犬にも見える」と答弁した経緯があった。
12日の発表時には、既に存在する県のキャラクター「かながわキンタロウ」との「すみ分け」についてや、「チーバくんを意識したか」などの質問が上がった。知事は「メルトキングにキンタロウがあれば、少し不似合い。互いに自然にすみ分けができてくるのでは」「チーバくんを意識したわけではない」「チーバくんの場合はぬいぐるみがある。『kanagawa-ken』を、ぬいぐるみにするのは難しいのでは。おのずと使い方が違ってくるのかなと思う」と回答した。
「Kanagawa-Ken」のロゴと県の地図を重ねると、横浜市は顔にあたり、港北区の東側が目、中区は喉元にあたる。
神奈川県政策局知事室の広報担当の清木室長代理によると「横浜市が顔であることは、特に意識されたものではない」という。
ロゴ「Kanagawa-Ken」は県が広報などで活用し県のイメージ向上に取り組む。ロゴは個人や企業でも県に申請することで利用が可能で、県の施策や県のPRに寄与すると認められる場合、利用が許諾される。許諾料は無料。