横浜市開港記念会館(横浜市中区本町1)で8月2日、対談イベント「日仏建築遺産の再生を考える」が開催される。主催は横浜日仏学院。
当日は、東京大学教授で日本建築史や文化財保存を専門とする海野聡准さん、日仏会館・フランス国立日本研究所研究員のデルフィーヌ・ヴォムシャイドさん、パリ生まれの建築家で「建築設計事務所みかんぐみ」(中区太田町6)共同設立者のマヌエル・タルディッツさんが登壇。理論、実践と具体例を交えて、遺産の再生についての研究や議論の現状について話す。
日本の歴史ある神社仏閣や城跡、パリのノートルダム大聖堂、中世の天守閣、産業革命の遺構など、建築遺産の再生は、ヨーロッパでも日本でも議論されているテーマ。対談では、科学、記憶、経済、都市計画などの問題を提起。「遺産という概念」について問いかけ「建築遺産が消失したり、遺跡と化したり、災害により破壊された場合、再建するべきか」などを考えるという。
横浜日仏学院広報担当の大藤理恵さんは「現在開催中のパリオリンピックは、エッフェル塔からコンコルド広場まで、パリのあちこちの歴史的建造物が舞台になっている。建築遺産を保護、改修することで次世代につなげ、さらに地域経済の活性化と文化保護の調和を目指すにはどうすればいいかを日仏の視点から考える」と話す。
対談はフランス語と日本語で行い、日本語への逐次通訳も行う。開催時間は18時~19時30分。参加無料。前日までに要予約。