重慶飯店(横浜市中区山下町)は「中秋節」を祝う大きな月餅「中秋大月餅」を8月19日から、ローズホテル横浜(同)の1階ロビーに展示する。
重慶飯店は1959(昭和34)年に横浜中華街で初の四川料理レストランとして創業。横浜中華街に根ざし、ホテル、レストラン、売店を運営。点心や菓子などは自社工場での製造している。1981(昭和56)年に「ホテルホリデイ・イン横浜」(現ローズホテル横浜)をオープンした。
中秋節は、春節中国では春節(旧正月)に次ぐ伝統的な祝日。中秋月餅は、唐の時代に皇帝が中秋節の祝宴に善行をした人々を宮廷に招き、満月を形どった円に月のウサギの押し型を施し焼き上げ供えたこともあり、中秋節の満月の夜に食べると幸せになるという言い伝えがある。
月餅は重慶飯店の職人が作成。毎年、表面には中秋節の日付が記されている。大月餅は1994(平成6)年から続けて作られており、直径は1メートル、重さ約60キロで、約300人分。昨年は、黒あんは42キロ、皮の生地12キロ、アヒルの塩卵8キロ(約700個)を使用した。
担当者は「今では一年中店頭で見受けられる月餅だが、本来はこの時期にしか食べられないものだった。日本でお月見にお団子を食べるように、中国で月餅は中秋節にはなくてはならないもの」とコメントしている。
2024年の中秋の名月は9月17日。「中秋大月餅」の展示は9月17日まで。