神奈川県内の鉄道と地域の歴史をたどり、11の鉄道廃線を紹介する書籍「かながわ鉄道廃線紀行」(神奈川新聞社)が10月17日に発売された。
著者の森川天喜(あき)さんは横浜市磯子区生まれ。旅行・鉄道作家、ジャーナリストで、著書に「湘南モノレール50年の軌跡: モノレール実験線が『湘南ジェットコースター』になるまで」(同)などがある。
同書では神奈川県下全11路線の「廃線跡」を取材、横浜市電や横浜ドリームランドモノレールなど、横浜に関わる4路線についても記した。
巻頭グラビアは、在りし日の横浜市電の姿や、運転系統図を掲載。本文にはかつて横浜市電の運転手だった相原さんらへのインタビューなどを収めている。
森川さんは「鉄道と地域の歴史を凝縮し、掘り起こした一冊。文章も充実させたが、グラビアや路線図、地元の人から提供いただいた写真などの図もふんだんに使用して、読んで楽しく、見ても楽しいようにと作った。本を手に廃線跡を歩いていただければうれしい」と話し「かなり昔に無くなってしまった路線は、直接当時のことを知る人は少ない。車両の保全など、間接的に路線の記憶をとどめる活動に関わっている人たちと話ができ、おもしろかった」とも。
価格は2,200円。有隣堂の伊勢佐木町本店と横浜駅西口店では書籍の入荷に合わせて、パネル展も開催する。