「かもめパン」本店(横浜市南区永田町2)は11月12日16時に閉店、11月15日10時から新たに井土ヶ谷店(南区永田東1)がオープンする。
今年創業100周年を迎えた「かもめパン」は1924年(大正13)年に初代・藤江喜太郎さんが米製造会社「三河屋」として創業。当時はせんべいなどを販売していた。
パンを作るようになったのは1945(昭和20)年。戦中の食料難の中、神奈川県からの要望で軍用パンを製造した。
その後、学校給食のパンも製造することとなり、現在も横浜市立の小学校へ給食パンを提供している。店名は神奈川県食料庁から「かもめパン」と愛称が付けられ、そのまま社名になったという。
「かもめパンといえば給食パン」として知られるが、給食以外にも市内ホテルやレストラン、スーパーにも商品を卸している。
同店は50年以上前から現在の場所にあり、当初は和菓子店として、その一角で「工場直売所」としてパンを販売していた。現在もパンを中心とした「工場直売所」として、パン・サンドウイッチがのほか、日替わりで並ぶパンも多数あり、パティシエが作る洋菓子なども取り揃える。店内には教室をイメージしたイートインコーナーもあった。
移転の理由は、近隣に空き店舗が出たためで、移転先は、現店舗から井土ヶ谷駅方面に約400メートル先。新オープンの「かもめパン井土ヶ谷店」にはイートインコーナーはないが、商品のラインナップは本店と変わらないという。
副社長の藤江妙子さんは「100周年記念事業として、現在の本店はいったん閉店するが、またこの場所でも新たな展開を考えているので、お楽しみに」と笑顔をみせる。
新店舗の営業時間は8時~19時。