
郵船クルーズ(横浜市西区みなとみらい)は4月1日、バイオリニストの葉加瀬太郎さん作曲による飛鳥クルーズの新テーマ曲「ASUKA」を発表した。
葉加瀬太郎さん作曲の「ASUKA」はユーチューブで視聴できる
2025年7月から「飛鳥II」と新造船「飛鳥III」の2隻体制となることを受け、クルーズの魅力を音楽で表現する目的で制作された。楽曲は今後、船内や出港時などで使用される。
テーマ曲「ASUKA」は、「日本のクルーズ文化をつなぎ、日本の芸術文化、人と地域をつなぐ」というコンセプトに基づき制作された。葉加瀬さんは、昨年8月に横浜港に停泊中の「飛鳥II」に実際に乗船し、その壮大なスケールに驚いたという。葉加瀬さんは「このような美しい船が大海を駆け抜ける姿を想像して作曲した。関係するすべての方にかわいがってもらえたらうれしい」とコメントしている。
「ASUKA」は、4月1日15時に神戸港を出港する「飛鳥II 2025年世界一周クルーズ」の出港セレモニーで初演奏される予定。同クルーズが「飛鳥II」による最後の世界一周航海であることから、その門出を飾る楽曲となる。郵船クルーズでは、楽曲を通じて乗客や寄港地の人々に、飛鳥クルーズの世界観や記憶を共有してもらうことを期待している。
飛鳥クルーズは、1991年に初代「飛鳥」の就航から日本のクルーズ文化を牽引してきた。現在運航中の「飛鳥II」は、総トン数50,444トン、全長241メートルで、最大872人の乗客を乗せることができる。全436室の客室はすべて海側で、長期のクルーズでも快適な滞在が可能とされる。主な航路には、世界一周をはじめ、アジアやオセアニアを巡るロングクルーズ、日本国内の夏祭りを訪ねるルートなどがある。
新造船「飛鳥III」は、2025年7月20日に就航予定で、総トン数52,265トン、全長230メートル。全室が海側バルコニー付きという特徴を持ち、最大740人の乗客が乗船可能。日本の旅行者の嗜好に合わせた設備やサービスを備え、「お客様好みに広がる旅」をコンセプトに掲げる。横浜港を母港とする2隻体制となることで、より多様な航路の提供が可能となり、日本発着のクルーズ市場に新たな展開が期待されている。