横浜市は、結婚式場としての役割を終えた旧老松会館(西区老松町26)を舞台芸術などの創造拠点として有効利用するため、施設運営を担う非営利団体を公募し、5団体の応募の中から優秀提案団体を決定した。
選ばれたのは、NPO法人アートネット・ワークジャパンとSTスポット横浜の共同提案。アートネット・ワークジャパンは「東京国際芸術祭」の開催、「にしすがも創造舎」(豊島区の廃校利用)や横浜市指定管理者「大倉山記念館」の管理・運営、アート界の最前線を伝える講座などを行っている。STスポット横浜は1987年から横浜市内の舞台芸術スペース「STスポット」を管理・運営、企画事業を実施している他、若手作家の発掘・育成事業に重点を置いた活動やアートを活用した教育活動を行っている。
提案書の基本コンセプトは「ローカルからグローバルへ。横浜から世界へ。世界標準の舞台芸術創造を目指す、人材・インフラ・情報の総合プラットフォームを目指す」。事業はNPO法人アートネットワーク・ジャパンを代表団体として両団体が連携して運営する。稽古場運営事業、レジデント・アーティスト育成事業、舞台芸術プロフェッショナル人材育成事業、市民アートコミュニティ活性化事業などを計画している。運営期間は平成18年10月から平成21年3月まで(最大2年間の延長が可能) 。選考委員会(加藤種男委員長)は同提案を、「総合的に今回の事業目的をよく理解した提案」と高く評価した。
同施設の名称は「(仮称)舞台芸術創造拠点」で、舞台芸術を中心とした幅広い芸術活動の創造拠点や、地域とアーティストの交流拠点として環境整備を行う。