三渓園(中区本牧三之谷、TEL 045-621-0634)は10月5日から9日まで、恒例の「観月会」を開催する。
三渓園は、生糸貿易で財を成した実業家、原三溪(本名=富太郎)建造による広さ17.5万平方メートルの庭園で、1906年5月1日に開園した。新進芸術家の育成と支援の場となり、前田青邨や横山大観、下村観山などの作品が園内で生まれた。同園には、重要文化財建造物10棟、横浜市指定有形文化財建造物3棟があり、2000年にはコンベンションなどへの利用が可能な横浜市指定有形文化財「鶴翔閣(かくしょうかく)」を整備・復元した。
期間中は営業時間を延長し、建物のライトアップと伝統音楽の演奏などを行う。毎日、元紀州徳川家の別荘建築「臨春閣」で琵琶、筝曲、雅楽の演奏会が日替わりで行われるほか、8日には「琉球民謡・舞踊」が初めて演奏される。開園時間は18時30分~21時(入場は20時30分まで)。同園担当者は「日本の『お月見』の風習を、歴史的建造物を眺め、伝統音楽に触れながら体験して欲しい」と話している。