横浜市芸術文化振興財団が管理運営する市民活動やアーティスト活動の拠点「ZAIM」(中区日本大通34)で、同拠点に入居するON-COOプロジェクト(音響空間研究会)が「音包OTOZUTSUMI 『音の気配と効用・マルチサラウンド』展」を開催している。
期間中、ZAIMの1階ホールで最新サウンドシステムなどの展示試聴会を行うほか、サウンドシステムを設置した個室を設け、絵画・写真・造形作品などの展示を音空間の演出によって効果的に見せる試みも行う。また毎日19時から、放射・拡散特性の異なる12台のスピーカーを配置した「音包のサラウンド空間」で、楽器やダンス、朗読などとのコラボレーション・コンサートも上演。演目により4~8台の音源を使用し、演出と効果の実験を行う。
また、2階ホールではスピーカー68台をフルオーケストラの楽団員と同じように配置する音楽再生システム「『音の森』シンフォキャンバス」の公開実験を実施。64チャンネルのマルチ音源と64チャンネルスピーカーによる電子オーケストラとしては「世界初・最大規模の実験」(同研究会)だという。同研究会担当者は、「1台1台の『楽器(=スピーカー)』の間を歩いたり寝転びながら聴いたりなど自分のスタイルで楽しんでほしい」と話している。開催時間は11時~21時。入場無料。
同研究会は、音響エンジニアや研究家により構成され、最新音響機材による音響空間演出の公開実験・開発を行いながら、音楽や音環境が人々に与える影響や音の新たな効用を研究している。