BankART Studio NYK(横浜市中区海岸通3、TEL 045-663-4677)で1月5日より、横浜在住の現代抽象画家・石山朔さんの個展「石山朔-o sole mio」が開催されている。
石山さんは1921年生まれで、1951年の新聞記者時代に取材で出会った岡本太郎の作風に感銘し、現代美術研究所に入所、画家としての活動を開始した。1960年代より横浜にアトリエを構え作品制作を続けてきたが、これまで紹介される機会が殆どなかったという。今回の個展は石山さんの実質的なデビュー展となり、描き溜めた作品約1,000点のうち油画・パステル画など85点を「作家の作品スタイルの変遷と生き様をたどる」をテーマに集め、会場の1,000平方メートルの空間に展示する。
石山さんの作風は「宇宙のあらゆるものが渦巻き旋回し生まれるリズム」を「虹色のパターンや色彩のストライプ」で表現しているのが特徴。また、1960年代から500号(約3.33×2.48メートル)の巨大キャンバス作品を中心に制作を続けている。同展のカタログに寄稿した美術ジャーナリストの村田真さんはその作風を「地と図、意識と無意識、偶然と必然といった対立する要素が共存し、作家ならではのユニークさを保障している。日本の美術史を書き直す可能性を秘めた『大型新人』である。」と評している。
開催時間は11時30分~19時。観覧料はカタログ込み=1,000円。観覧のみ=300円。