日本郵船(東京都千代田区)は1月30日、昨年12月25日に一般公開を終了した氷川丸の営業を、2008年春を目標に再開すると発表した。
「歴史の生き証人でもある氷川丸を少しでも長く保存していくことが社会的使命」とし、専門家を交え最良の工事方法について検討した結果、係留場所の山下公園で船体の修繕、内装の修復、桟橋の補修工事を行うことを決定した。
昨年12月31日に解散した氷川丸マリンタワー社から3月1日付けで引渡しを受け、約1年をかけて補修工事を行う。修繕等の予算は10億円を超える見込み。
同社は、横浜市中区で運営している、外航海運業の歴史を紹介する「日本郵船歴史博物館」と共に、氷川丸を保存・公開することで、歴史的資料の保存と社会貢献を行っていくとのこと。
氷川丸は、1930年に三菱横浜造船所で竣工。戦前、戦後を通じ北太平洋を238回横断し、延べ約25,000人の乗客を運んだ。1960年に現役生活を終え、「横浜港開港100周年記念事業」の一環として、1961年に山下公園に係留された。