「Kogane-x Lab.(コガネックス ラボ)」(横浜市中区初音町)で8月11日まで、横浜国立大学大学院生による黄金町再生のまち作り計画のアイディアを展示した「黄金町リノベーションプロジェクト展」が行われている。
同イベントはY-GSA(横浜国立大学大学院建築都市スクール)の飯田善彦スタジオの学生8人によって、初黄・日ノ出町のまちづくりの議論をさらに活性化するきっかけとなるよう、かつて特殊飲食店だった黄金町の再生を提案するもの。「建築・都市デザイン」の視点で「これまでと違った新しい黄金町のあり方」を目指し、模型やドローイングによってアイディアを展示する。
作品は、それぞれ特殊飲食店だった建物を活用し、新たな施設を増やすアイディアが多く、横浜から生まれた技術や情報、製品などを発信する「黄金町見本市化計画」や、さまざまな活動の拠点となるスタジオを集積させた「スタジオシティー」、同地区が通学路ということから学びの施設を作り子どもが立ち寄れる場所を目指す「こども×黄金町」など。
同4日には学生によるプロジェクト発表会も行われた。新しい文化的公共施設を作り、「知のインフラ」を提案する諸橋奈緒さん(横浜国立大学大学院2年生)は「校内の発表では得られなかった街の人の声が聞けてよかった。これまで黄金町は悪いイメージが強かったが、今回調べてみることで、特徴的な裏側が見えてきて、ある意味横浜らしいダークな部分をどのように展開していくかを考えた」と話している。
建築士でコガネックス ラボ事務局の櫻井淳さんは「みなさんとてもおもしろい視点を持っている。これらのアイデアも参考にして、どのような問題が黄金町にあるのかこれからも考えていかなくてはいけない」と感想を話し、今後の黄金町について「2009年の開港150周年に向けて特殊飲食店はなくなったが、住民は将来またもとの黄金町が復活してしまうのではないかと心配しているのが現状。現在ある建物をどのように展開していくか十分に検討したい」と話している。
開催時間は13時~17時。
Y-GSA初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会(Kogane-X)関連記事(横浜・黄金町の特殊飲食店跡がキャンパスに-横浜市大が運営)