JTBグループの広告会社「ジェイ・アイ・シー」(東京都品川区)の「旅の販促研究所」は10月25日、食がどのように旅に関与するかという調査結果を発表した。
食事を目的として訪れたことのある都市のトップは中華街を有する横浜(72.4%)で、2位は札幌(69.3%)。経験度が40%を越える都市は長野・松本、伊豆、那覇、神戸、名古屋、京都、長崎となった。
実際に訪れて食べてみたいといった、食を目的とした旅の目的地ベスト10では、1位札幌、2位松阪、3位越前。以下、下関、横浜、大間、高松、香住・城崎、小樽、博多の順となり横浜は5位にランクインした。
同調査は、今年3月に最近3年間に宿泊を伴う国内旅行や海外旅行経験がある18~69才の男女2,200人を対象に、食事を目的とした旅行経験や印象に残っている食事とその都市などを、インターネットを通じて、自由回答により実施したもの。
発表によると、男女とも約20%が食事を第一の目的として国内旅行に行っており、主要な目的として行った国内旅行を加えると、60%以上が食事を目的とした旅行をした経験を持っている。年代別では、食事を第一の目的とした旅行をする率が最も高いのは30代の女性で、次に30代の男性が続いている。数値が低いのは女性の50代・60代となっており、「旅の販促研究所」は、この層は食事よりも自然観光や歴史・文化観光が高くなっており、より観光要素を優先していると分析している。
調査結果は、10月下旬刊行予定の「食旅入門~フードツーリズムの実態と展望~」(旅の販促研究所著、教育評論社)に、海外の都市について行った同様の調査結果とともに掲載される。