横浜美術館(横浜市西区みなとみらい)で12月22日より、黒でかためた服やメイク、人工的世界などのキーワードでくくられるスタイル「ゴス/ゴシック」の世界を現代美術作品を通して紹介する「GOTH-ゴス-展」が開催される。
若い世代を中心に世界的に共感を呼んでいる「ゴス/ゴシック」は、幻想的・怪奇的なもの、死や装飾過剰なイメージなど、健康的で保守的な価値観とは対立するような趣味一般を指す。同展では、「ゴス/ゴシック」の本質を表現する、6組のアーティストによる立体、絵画、映像、写真作品約250点を展示する。
展示作品は2005年のヴェネツィア・ビエンナーレに参加したロサンゼルス在住のリッキー・スワローさんによる日本初公開のブロンズ彫刻やドローイング、メキシコ在住のDr.ラクラさんが同美術館で滞在制作した新作のグラフィティ風の絵画や、古い版画・雑誌などを素材にしたドローイング、束芋さんの360度スクリーンによる大型映像インスタレーション、ナイロビ生まれのイングリッド・ムワンギ・ロバート・ヒュッターさんの映像インスタレーション、ピュ~ぴるさんのポートレートと立体作品、吉永マサユキさんによる「ゴスロリ」と呼ばれる若者たちを追った写真など。
1月2日には「ゴス」「ロリータ」のファッションで来場した人を対象に入場料を割り引く。期間中、出展作家や学芸員らによるトークショーをはじめ、香山リカさん(精神科医・帝塚山学院大学教授)による記念講演会「『自分のからだ』 は誰のもの? 身体改造の深層心理」などを開催する。
開催時間は10時~18時(金曜日は20時まで)。観覧料は一般=1,200円、大学・高校生=700円、中学生=400円。来年3月26日まで。