映画館「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町、TEL 045-243-9800)は2月2日より2週間にわたって、国内外のドキュメンタリー映画4作品を特集する「ドキュメンタリー映画ウィーク」を開催する。
特集では、人生・教育・食などさまざまなジャンルから現在話題を集めている作品を紹介するもの。同劇場では、ミニシアターの少ない神奈川で上映される機会が少ないドキュメント映画に力を入れ、昨年は「A」「A2」(森達也監督)や、「TOKKO-特攻」(リサ・モリモト監督)などを上映してきた。「さらに多くの良質ドキュメンタリーを届けたい」(同劇場)という思いから今回初めて特集が企画された。
作品は、野菜の栽培や収穫、普段見ることの出来ない食料生産現場などを約2年かけて取材・撮影したドイツ・オーストリアの作品「いのちの食べかた」(ニコラウス・ゲイハルター監督、2005年)、米国籍を持ちながら、戦争中は強制収容所に入れられ、市民権も失くし、路上で絵を描く日系人ホームレスの老人を追ったアメリカの作品「ミリキタニの猫」(リンダ・ハッテンドーフ監督、2006年)、タイ北部の山岳民族の子どもたちを追った「デック 子どもたちは海を見る」(ポップ・アリヤー・チュムサイ監督、2005年)、大島渚さんの次男、大島新監督のデビュー作で劇団唐組を追った「シアトリカル 唐十郎と劇団唐組の記録」。
初日の2月2日には、ベトナム・ラオス・カンボジアで子どものための教育文化支援を行うNPO法人「エファジャパン」設立3周年を記念して、7カ国の監督たちがそれぞれ国の子どもたちの現状を描いたドキュメンタリー「それでも生きる子供たちへ」を上映。同作では、両親の別離、ストリートチルドレン、HIV胎内感染、少年兵士などをドラマチックに描いている。そのほか、同法人のイーデス・ハンソン理事長と、国際子ども権利センター代表理事の甲斐田万智子さんを招きトークショーも開催する。