創造空間9001(横浜市中区桜木町)で7月5日より美術家、のぎすみこさんによる市内の放置自転車を使ったインスタレーション展「どこへ」が開催されている。
のぎすみこさんはこれまで「なんでも屋」と称してイラストやメイク学校の特別講師、写真モデルなどの仕事をする一方で、「先入観念・性・ジョーク」をキーワードに、あらゆる形態で「表」と「裏」など両極端にあるものを表現したユニークな作品が好評を得ている。横浜でも「自由に使える空間が多く、港ならではの開放的な雰囲気が気に入った」(のぎさん)という思いからZAIMや三溪園などで多数作品を発表している。
今回のインスタレーション展では、自転車のホイールを組み合わせ天井までのびる約3メートルの巨大作品や、多数のカゴを並べ、その隙間から映像を投影したものなど約60台の放置自転車を使った作品4点を展示している。
のぎさんは「自転車は誰にとっても身近で、人それぞれ個人の思い入れのあるもの。見る人によって異なる感情が生まれると思う。物に対する執着の低下など社会問題までも含めて、その『乗れなくなってしまった自転車』が何処へ行きたかったのか、何処へ行くのか考えるきっかけになれば」と話す。
7月19日(14時~)、20日(17時~)は、のぎさんが長年展開している羊の着ぐるみを使用したパフォーマンスも開催する。
開催時間は10時~19時。入場無料。7月27日まで(7月14日は休館)。