第30回ヨコハマ映画祭授賞式が2月1日、関内ホール(横浜市中区住吉町)で開催された。主演男優賞を受賞した小林薫さん、主演女優賞の小池栄子さんをはじめ、西島秀俊さんら豪華な顔ぶれがそろった。
受賞式には、主演男優賞・小林薫さん(「休暇」)、主演女優賞・小池栄子さん(「接吻」)、助演男優賞・西島秀俊さん(「休暇」)、助演女優賞・余貴美子さん、広末涼子さん(「おくりびと」)、最優秀新人賞・月船さららさんのほか、仲里依紗さん、石橋杏奈さんらが出席。会場には開場前から熱心な映画ファンが列をつくり、約1,100人の映画ファンが集まった。
主演女優賞に輝いた小池栄子さんは、作品で豊川悦司さんが演じる死刑囚に自分と同質の存在を感じ、一体化しようとする一人の女性を熱演。受賞について「本当にこのような賞を頂いてビックリしている。今回監督が私に『京子』という役を与えて下さったのは冒険だったと思う。この映画を通して皆さんの心に何か残り、京子を愛してくれたかと思うと胸が熱くなる」と喜びを表した。これからについては「もう少しトレンディー系の恋愛、できれば純愛ストーリーをやってみたい。今まではどちらかというとスパイシーな役どころが多かったので」と語り、会場の笑いを誘った。
また、映画「きみの友だち」が映画初出演初主演作となりその演技が評価された石橋杏奈さんは、舞台にお祝いに駆け付けた廣木隆一監督について聞かれると「台本を見て感じたことをそのまま表現することを教えてもらいました。そのおかげで映画の中で自由に演じることができました」とコメント。
ヨコハマ映画祭は、学生や会社員など日本映画ファンがボランティアで主催する映画祭として知られる。審査員を務めるのは映画評論家や映画ライターなどの映画関係者と一般映画ファンらで、今年度は38人が審査にあたった。
同映画祭実行委員長の北見秋満さんは「30回目を迎えるヨコハマ映画祭だが、この30年は、素晴らしい学校であり、人生の教科書である『映画』に少しでも恩返しができればという思いだった。今回上映された映画を含めて、まだまだ映画に教わることがたくさんあると感じているので、これからも31回目のヨコハマ映画祭に向けて一歩ずつ着実に進んでいきたい」と話している。