「横浜唯一の名画座」として知られるシネマ・ジャック&ベティ（横浜市中区若葉町、TEL 045-243-9800）は5月2日より、横浜開港150周年を記念して「岩井俊二監督特集 」を上映する。

　同特集は、「開国博Y150」で、岩井俊二さん脚本・プロデュースのSFアニメ作品「BATON」が公開されることを記念して企画されたもの。開港150周年特別価格のパスポートを用意し、5作品を1週間にわたり公開する。

　上映作品は、少女たちの何気ない日常をコミカルに映しながら、記憶喪失というキーワードでミステリアスに物語を描いた「花とアリス」（2004年）、少年犯罪、いじめなどの現代的なテーマを内包しながら少年の心の内を映した、話題のインターネット小説映画化作品「リリィ・シュシュのすべて」（2001年）、英語、中国語、日本語がとびかうとある無国籍都市に展開するドラマ「スワロウテイル」（1996年）、オムニバスドラマ「if～もしも」（フジテレビ系）の1作品として放送された「打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？」（1993年）、人間の心の暗闇と純粋さを詩的な映像で表現した「PiCNiC」（1994年）。（『打ち上げ花火～』と『PiCNiC』は2作連続上映）

　シネマ・ジャック&ベティの小林良夫さんは「上映作品は、近年話題となった『花とアリス』をはじめ、日本映画監督新人賞を受賞した当時の作品『打ち上げ花火、下から見るか？ 横から見るか？』まで、岩井監督の歴史を辿れる作品構成となっており、岩井作品のファンの方はもちろん、『BATON』で岩井作品に初めて触れた方にも楽しんでいただける内容。独特の映像美から『岩井美学』ともいわれる監督の作品群を、多くの方に楽しんでいただければと思います」と話す。

　チケットは1回券＝一般1,200円、学生・シニア1,000円。2回券＝一般2,000円、学生・シニア1,800円。パスポート（4作品鑑賞可能）＝3,150円。開催は5月8日まで。