国際協力機構(JICA)横浜国際センター(横浜市中区新港2)は、アフリカの文化や多様性を伝える「アフリカ特集」を開催している。
同特集は、アフリカを「知る」きっかけ作りとして、貧困や社会問題だけでなく、その文化や多様性、豊かさを焦点に当てた企画。セネガルを舞台にした映画の写真や関連グッズの展示・紹介などを通して、アフリカを身近に感じられる内容になっている。
1階のギャラリーでは、セネガルの自然や暮らしを記録した写真展「バオバブの記憶 ~大樹に抱かれて~」を開催。作品は、写真家・映画監督の本橋成一さんが、35年前からアフリカを撮りためたもので、ドキュメンタリー映画「バオバブの記憶」の制作中に撮影された写真パネルなど、モノクロ、カラー併せて約70点を展示している。
また、同映画より抜粋したセネガルの暮らしの映像公開、現地で実際に使われている生活雑貨や民族衣装の展示、世界各地のバオバブの種類を詳しく説明する紹介コーナーが設けられているほか、連動企画として2階のプラザでは、アフリカの可愛らしい動物や人々のパネル、一村一品運動の商品を展示した「元気!アフリカ」展を開催している。
3階の港が見えるレストラン「ポート テラス カフェ」では、週替わりランチメニューにアフリカ料理を加えて提供する(5月31日まで)。ランチ時間は、11時30分~14時(ラストオーダーは13時30分)。
JICA横浜広報担当の渡辺安芸さんは「アフリカ特集は第4回アフリカ開発会議1周年を記念し、横浜開港150周年記念事業ともタイアップした企画。この機会に元気なアフリカを見て、触れて、体験してみませんか」と話している。
開催期間は、「元気!アフリカ」展が24日、写真展「バオバブの記憶」が5月31日まで。開館は9時30分~18時(入館は17時30分まで)。入場無料。
本橋成一さんは、2007年、ダムに沈んだ岐阜県徳山村に最後まで住み続けた村人たちの暮らしを15年追った映画「水になった村」を初プロデュース。汚染地に暮らす村人をテーマにしたドキュメンタリー映画「ナージャの村」を初監督しベルリン国際映画祭に招待されるなど、国内外で注目を集めている。2009年3月公開のドキュメンタリー映画「バオバブの記憶」は、監督の長年の思いが結実した作品だという。