「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3、TEL 045-243-9800)で5月30日より、ラテンアメリカ地域の映像と文化に触れる「キューバ映画祭」が始まった。
同映画祭は、日本とキューバの国交関係樹立80周年、キューバ革命50周年を記念して企画されたもの。伊勢佐木町で行われるイセザキモール・ラテンフェスタと連動したイベントで、関東初公開となる作品や、キューバ映画史上名高い傑作など、キューバの文化・音楽や日本との関わりを題材とした映画8作品を紹介する。
上映作品は、キューバの国民的歌手ベニー・モレの波乱の人生を音楽と共に描いた「エル・ベニー」。民間人も巻き込んだ1週間に渡る戦闘の様子を映し、2008年のキューバで最も観客を集めた「カンガンバ」。日本人移民とその暮らしに迫る社会派ドキュメンタリー「サルサとチャンプルー」。野球国キューバが生んだ野球と人生のドラマ「フルカウント」。青年2人の友情を通して社会の矛盾を浮き彫りに描いた「苺とチョコレート」。貴重なドキュメンタリー映像を織り込んだキューバ不朽の名作「低開発の記憶」など。
関連イベントとして、作品「サルサとチャンブルー」で音楽を担当したオキナワンサルサバンド「KACHIMBA1551」のライブと映画をセットで楽しめるイベントを実施する(5月30日、前売り=2,500円、当日=2,800円)。
6月5日には、作家の戸井十月(とい じゅうがつ)さんによるクロージング講演を開催。当日はキューバを何度も訪れ、前国家元首フィデル・カストロに実際に会った経験を持つ戸井さんが「キューバの今」を語る。戸井さんは、「チェ・ゲバラ遥かな旅」「カストロ、銅像なき権力者」などの著者。講演は、映画の半券持参で無料、講演会のみ=800円。
期間中は、映画館1階のカフェで、キューバ大使館所蔵のキューバの絵画を展示する。
シネマ・ジャック&ベティの小林良夫さんは「両国の国交関係樹立80周年という年に、多様な外国文化を受け入れてきた横浜で、特に先端にあった伊勢佐木町商店街を舞台に、このようなイベントが町ぐるみで開催されることにとても意義を感じる。映画祭では、普段はめったに上映されることのない作品を上映するほかスペシャルイベントも実施。映画館でキューバ映画を楽しんでいただき、伊勢佐木町で開催されるイベントにもご参加いただければ。期間中は、伊勢佐木町の商店街で使える割引クーポンの配布もあります」と話す。
チケットは一般=1,200円。学生・シニア=1,000円。小中=500円。前売り一般=1,000円。学生・シニア=800円。3回券=2,400円。フリーパス=5,000円。開催は6月5日まで。