横浜開港150周年を祝う横浜開港150周年記念式典が5月31日、パシフィコ横浜国立大ホール(横浜市西区みなとみらい1)で開かれた。
式典には、天皇皇后両陛下をはじめ、麻生太郎首相、中田宏横浜市長、国、県、安政の5か国条約締結国(アメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・フランス)、開港都市(函館・新潟・神戸・長崎)の関係者や姉妹都市の代表など約3,500人が出席。天皇陛下は「横浜がわが国と各国との間の交流を活発化するために、これからも大きな役割を果たしていくことを願い、お祝いの言葉といたします」と述べられた。
また、宮本亜門さん作・演出による1日限りのオリジナルショー「ヴィジョン! ヨコハマ ~未来へ。そして紡いできたもの~」が、ナビゲーターの谷原章介さんや飯島直子さんをはじめとする横浜ゆかりの俳優・著名人、横浜市民およそ500人により上演された。
ショーでは、開国後の横浜の歴史スペクタクルを横浜ゆかりの名曲や映像とともに展開。関東大震災や横浜大空襲などの悲劇を乗り越え、横浜が交流の歴史の中で育んできた「共存する優しさ、強さ」を受け継ぎ、新たな未来を目指す物語が熱演された。フィナーレには、横浜出身アーティストの人気フォークデュオ「ゆず」が、横浜開港150周年記念テーマソングである「みらい」と「WONDERFUL WORLD」を披露し、会場は熱い熱気に包まれた。
横浜開港100周年記念祭にも出席した女優の草笛光子さんは、ショーを終えて「私は横浜生まれ、横浜育ちの生粋のハマっ子。港から聞こえてくる船の汽笛が子守唄でした。横浜開港150周年の舞台に立つことができて、本当に生きてきてよかった。とにかく横浜を愛しています。200周年祭にもぜひ参加したい」と語った。
横浜港は、1854年の日米和親条約、1858年の日米修好通商条約の締結を経て、1859年6月2日に開港した。当初の貿易相手はアメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスの5ヵ国。横浜と同時に長崎と函館が、その後、新潟と神戸も開港を迎えた。