旧東急桜木町駅舎を改装したアートスポット「創造空間9001」(横浜市中区桜木町1)で7月11日より、建築家と出会うイベント「建築家ト家ヲ創ル」が開催されている。
イベントでは、住宅設計を主にした9人の建築家の作品を展示するほか、無料の住宅設計相談会を実施。一般的に敷居が高いと思われがちな「建築家のしごと」を、建築家との会話や展示を通して身近に感じてもらい、建築家グループの認知度を高めることが目的。神奈川を拠点に活動する8つの建築事務所が集まり、建築家集団「サンカクスケール」を結成し実現した。
会場には、「建築家のしごと」「ハウスメーカーや工務店との違い」「建築家を選ぶときのポイント」などのQ&Aパネル、土地探しから完成までを設計者の目で綴った記録、建築模型、建築家個人の素顔が伝わるプロフィールパネルを展示する。
建築家は、ARCHI-PHOTOの井上玄さん、acaa建築研究所の岸本和彦さん、佐山建築研究所の佐山希人さん、キューボデザイン建築計画設計事務所の猿田仁視さん、シキナミカズヤ建築研究所の敷浪一哉さん、納谷建築設計事務所の納谷学さんと納谷新さん、波多周建築設計の波多周さん、天工舎の安井俊夫さん。
作品は、9人の建築事例を、5つのテーマ「共に住む」「都市に住む」「楽しく住む」「風景に住む」「風土に住む」に分けて紹介。展示パネルで紹介されている家には見学可能な物件もある。
会場には、「一度建築家と話してみたかった」「土地を探している最中」「家をつくるなら相談したい」と立ち寄る人も多く、「建築家って何屋さん?」と質問し、納得して帰る人もいるという。
今後も年4回ほどの定期開催を予定。最終日の18日には、会場に9人の建築家全員が集合する。
サンカクスケール事務局の佐山希人さんは「建築家はデザインだけの関わりだと思われがちですが、施工者との調整役をつかさどる、いわばお客様の用心棒的存在。特別なことだと気負わず、この機会を利用していただければ嬉しい。会場で9人の建築家の個性をぜひ体感してください」と話す。
ユニット名「サンカクスケール」は、家創りの基本となる「建て主」「建築家」「施工者」の三位一体のスタイルを呼び名にしたもので、三角スケールは6種類の縮尺をもった定規。建築業界では略して「サンスケ」。
開催時間は、11時~20時(最終日は18時まで)で入場無料。7月18日まで。