横浜市経済局は、財団法人横浜・神奈川総合情報センターと共に平成16年9月に市内企業を対象に行った調査「市内企業におけるCSR(企業の社会的責任)の取組みについて」の調査結果を発表した。調査によると、企業経営におけるCSRの位置づけについては、「非常に重要視している」が29.1%、「重要視している」が56.3%となり、合わせて85.4%の企業がCSRは経営上重要であると認識しているという結果となった。これは業種別では大きな差異はないが、規模別にみると、大企業であるほどCSRを重要視している傾向があった。また、中小企業ではCSRに取り組む意義・メリットについて、「従業員の意識向上」をあげる企業の割合が高い傾向があった。具体的な取組みを3つ回答してもらった結果、「法令遵守」が74.0%で最も高く、「顧客への誠実な対応」(58.4%)、「製品・サービスの安全性の確保」(45.8%)、「環境への配慮」(34.1%)が続いた。業種別では、製造業が「製品・サービスの安全性の確保」の回答率が高いのに対し、非製造業では「顧客への誠実な対応」が高くなった。取組みに対する体制・制度面では企業の規模により格差が見えるが、地域貢献活動の実施経験がある企業は9割近くに達する結果となった。なお、調査の対象企業は913社で、回答企業数は374社(回答率:41.0%)だった。横浜市経済局 市内企業におけるCSR(企業の社会的責任)の取組みについて