映画ファンが企画運営する「第2回 横浜 黄金町映画祭」が、9月18日より「シネマ・ジャック&ベティ」(横浜市中区若葉町3、TEL 045-243-9800)で開催される。
2回目の開催となる今年は、「映画はハマに流れ着く」をキーワードとし、国内で活躍する監督作品を中心に、海外で高い評価を受けながらも国内で上映回数が少ない優れた作品や、横浜を舞台にした作品を上映するほか、体験ワークショップ、映画関係者を招いてのシンポジウム、トークショーなどさまざまなプログラムを実施する。
メーンプログラムは、2006年第63回ヴェネチア国際映画祭・2006年第19回東京国際映画祭に出品された青山真治監督作品「こおろぎ」、2007年第15回オースティン映画祭長編コンペ部門グランプリを受賞した、三宅伸行監督の「Lost & Found」を含む10本。最終日の23日には、観客投票によるメーンプログラム表彰式を行う。
横浜を舞台にしたプログラムは、神奈川新聞文化部記者で映画評論家でもある服部宏さんが選んだ5作品を、横浜名画「ハマシネ」として紹介する。上映作品は、山本政志監督の多国籍ナンセンス・コメディ「アトランタ・ブギ」、工藤栄一監督が手掛けた松田優作出演のハードボイルドアクション「ヨコハマBJブルース」など。
期間中は「ハマシネ」の名付け親でもある服部記者や映画監督によるトークショーのほか、横浜で映画を楽しむ意義を考えるイベント「ヨコハマ映画を楽しもう!」を実施。「アトランタ・ブギ」のトークショーでは、ゲストに山本政志監督、林海象監督(予定)を迎え、横浜で撮影時のエピソードや黄金町の魅力について伺う。
そのほか、今年あらたな試みとして、ワークショップ体験を通して映画のしくみを楽しく学べる「こども映画教室」(事前申込)、音楽をテーマにしたチェコアニメの短編上映「チェコアニメの音楽会」を行う。
18日は、映画祭の見どころについて語る「前夜祭」を開催。期間中上映する作品の関係者も来場する。参加費1,000円(ドリンク、軽食付)。
同映画祭実行委員長でフリーライターの渡辺国寿さんは「それぞれの作品が個性的な顔を持った、充実した内容になったと自負しております。この機会を利用して、なぜこのような傑作が日本国内の映画館で多くの観客の目に触れられないのか、という現状を考えるきっかけになりましたら、この映画祭が他にはない意義深いものになると考えております。長年にわたり横浜と映画にこだわり続けている服部さんの視点で選ばれた『ハマシネ』をたっぷりお楽しみ下さい」と話す。
チケットは前売り1回券=1,000円/5回券=4,500円/パスポート=8,000円(期間中有効)。当日券(一般1,200円、学生・シニア1,000円、小学生800円)。「黄金町映画祭」は9月23日まで。
主催の黄金町映画祭実行委員会は昨年、黄金町の魅力に惹かれ、同エリアに唯一現存する名画座「シネマ・ジャック&ベティ」のスタッフとして活動するボランティアにより結成された。