きれいな海を未来に残そうと活動する「海をつくる会」は、10月18日に実施する清掃イベント「第29回 山下公園海底清掃大作戦」の参加者を募集している。
同プロジェクトは1981年、市民ボランティア団体「海をつくる会」が、「身近な海である山下公園前の浅瀬のゴミを拾い、再びきれいな海を取り戻したい」という趣旨でスタート。以来、毎年1回山下公園海底の清掃活動を行い、これまでの累計参加数は7,217人、集めたゴミの総トン数は67トン。2008年より横浜国際トライアスロン プレイベントでも清掃活動を実施している。
募集するのは、一般の人を対象にした「公園内陸上清掃」、スキューバ機器を利用し行うダイバー対象の「海底清掃」、ウェットスーツを着用し海面の浮遊ゴミを拾うダイバー対象の「海面清掃」の3種類。
当日は、「皆で泳ごう YOKOHAMA BAY」と題した陸上清掃のスタート後、各エリア(陸上、海面、海底)に分かれて清掃活動する(11時30分~12時30分)。終了後は、ゴミ分別集計作業を行い、昼食後に心配蘇生法を実演。閉会は14時の予定で、参加者には、保険付加、昼食、タンクの手配がつく。機材レンタルはなし。申込は「海をつくる」WEBサイトより。参加締切は9月30日。海底清掃と海面清掃参加者は、当日ダイビングC-カードを持参。
参加者からは清掃を通じて、「思っていたより海がきれいだった」「あまりゴミがない」「臭い」「取っても取ってもごみがある」など、毎年さまざまな声が寄せられるという。
イベント当日は、山下公園会場に「生きもの展示」コーナーや「タッチプール」が設けられ、横浜港に住む生きものを真近で楽しむことができる。「生きもの」は全て、山下公園前の海からイベント前日に採取したもの。鑑賞できる魚は、メバル、アミメハギ、ハゼ類、ギンポ類ほか。甲殻類では、イシガニ、イソガニ。そのほか、チョウチョウウオ類、コバルトスズメなど。「タッチプール」では、実際にマヒトデ、ヤドカリ、ナマコ類に触れることができる。
「海をつくる会」事務局長の坂本昭夫さんは「横浜港は大変きれいになっております。ただし陸からでは見えない海底ゴミが大量に沈んでいます。皆さんの力で真にきれいな海を目指しましょう」と呼び掛けている。
「海をつくる会」は、山下公園の海底清掃をきっかけに1981年に設立。地元横浜をはじめ、東京、千葉、埼玉から集まる「海が好き」なメンバーで構成され、山下公園清掃活動をメーンに、金沢区の野島の海岸で定点観察会ほか、夢ワカメワークショップ、アマモ場再生などの海に関するイベント協力を行っている。